スペシャルイベント『料理講習会 in 神戸北野ホテル』

去る1月26日、神戸北野ホテル・ダイニング『イグレック』にて、山口浩シェフによる料理講習会イベントが開催されました。 参加者は約800名のご応募から当選された50名様。日の出の調味料とフレンチとの出会いが生み出すオリジナルレシピを学び、 新たな発見に満ちた楽しいひとときを過ごされました。

フレンチの伝統技法「ガストリック」を取り入れ
いつもの料理に簡単・短時間で深いコクを

今回のレシピは、「白身魚 日の出本みりんのコクあんかけ」です。白身魚のあんかけは、和食の定番のひとつ。
それがフレンチとの出会いによってどのように変わるのか、皆さん興味津々のご様子でした。

山口シェフが登場し、デモンストレーションがスタート。
材料の説明から野菜のカットと進めながら、時折冗談を交えつつ和やかに進んでいきます。

そして、今回のレシピのポイントとなるあん作りで、日の出の調味料「国産米本みりん」が登場します。
「今日は新しいみりんの使い方として、フランスの伝統的な技法『ガストリック』をご提案したいと思います」

ガストリックとは

「ガストリックとは、砂糖に酢を加え煮詰めて作るフランスの調味料です。砂糖はブドウ糖や果糖が鎖のように結合した多糖類。 そのまま加熱するとプリンなどお菓子に使うキャラメルになります。キャラメル化ではコクと苦みが生まれ、甘いお菓子の味を 引き締める効果があります。
一方、ガストリックは、砂糖に酢を加えることで多糖類の鎖が切れて単糖類になり、それを加熱することでコクと香りが生まれる メイラード反応です。デミグラスソースのように1週間ことこと煮込んで生み出すコクを、一瞬でつくり出すことができるのです」

砂糖の代わりにみりんを使った“日の出ガストリック”

「今回はガストリックを作る際に、通常砂糖を使うところを日の出の本みりんを使用しました。メイラード反応ではコクに加え 香りが生まれますが、本来、みりんには独自の香りがあり、砂糖よりもさらに豊かな香りを引き出すことができました」
シェフのお話中も、鍋の中で煮詰まっていくガストリックから、芳ばしくも芳醇な香りが会場いっぱいに広がります。砂糖には ない、みりんならではのコクと香りを持つ調味料の誕生に、シェフは“日の出ガストリック”と名付けました。

「いつものカレーに“日の出ガストリック”を入れるだけで、 一回沸騰させただけなのに3、4日煮込んだようなコクが 出ます。一度試してみてください」。

さらに、ソースに十分なコクと香りがあるため味付けの味 噌が少量で済み、減塩できるという嬉しい効果も。 そのほか、火の通りを均一にする野菜の切り方や魚をグリ ルする際に料理酒を降ることでコクをプラスできるなど、 料理をより美味しくするコツをレクチャーしてくれました。

デモンストレーション中、参加者の方々はブログやSNSに アップするためスマートフォンで撮影したりメモを取った り熱心なご様子。「ガストリックを煮詰め終えるタイミン グは?」「あんやカレー以外にどんな料理に使えますか?」 などの質問も飛び交いました。

試食会では驚きの笑顔が

デモンストレーションの後は、試食会として今回のオリジナルレシピ「白身魚 日の出本みりんのコクあんかけ」をメインとする コースを提供。アミューズ、前菜、デザートと共に、“日の出ガストリック”が生み出す深いコクと芳醇な香りをご堪能いただき ました。

お食事を楽しむ参加者の皆様に、味の感想や講習会の感想をお伺いすると、
「いつものあんかけと全然違います。とてもコクがあってまろやかで美味しいですね。洋風なお皿に盛りつけたらフレンチにも なるし、和食器に盛りつけたら和食としてもいけそう。付け合わせの野菜をいろいろ変えてみるのも楽しそう」
「砂糖よりも優しい甘味のみりんは普段からよく使ってますけど、こんな風に使う発想はまったくなかったのでちょっとびっく り。あんかけだけじゃなくカレーを作る時もぜひトライしてみたいですね」
「みりんを使ってるとは思えないほど新しい味。食べ進めていくとコーヒーのような香ばしさもほのかに感じられて、みりんが こんな風に変わるなんて驚きでした」
「今日は山口シェフのコースがいただけると楽しみに来ました。メインのあんかけは和食とフレンチの融合ということで最初は どうなのかなと思いましたが、コクのあるソースが白身魚とすごく合ってとても美味しいです。みりん、味噌という和のイメ ージを超えてますね」
「フレンチで名高い山口シェフから直々に教わる貴重な体験でした。新しいみりんの使い方も面白いですね。今度、シチューに 入れてみようかなと思っています。料理のレパートリーが広がりそうで、とても参考になりました」
などなど、さまざまな喜びの声をいただきました。

みりんという和の調味料の新しい可能性をご提案

みりんや料理酒はどのご家庭でも常備されているポピュラーな調味料ですが、ほんの少し発想を変えるだけで活用法がどんどん 広がっていく楽しさがあると思います。
今回のご提案は、フレンチの伝統技法ガストリックと日本に昔からあるみりんという調味料を融合させることによって、今まで 長い時間をかけて作り出していたコクを比較的簡単に出せるということ。さらにはコクだけでなくより良い香りをも引き出せた ことは新しい発見でした。
人の味覚センサーは33個ありますが、それに対し香りセンサーは450個ぐらいあると言われています。私たちが「味」と感じて いる80%は実は香りなんです。料理の中で香りが司っている部分は限りなく多く、香りを上手く使うことができれば味のバリ エーションを広げることができるのです。そういった意味でも独自のコクと香りを持つみりんは、可能性豊かな調味料と言える でしょう。
イベントでは材料や分量を記したレシピもお渡ししていますが、絶対にこうでなければいけないという訳ではありません。料理 というのはファッションをコーディネートするのと同じ。食材やその日の気分、家族の体調などに合わせ、自由に「デザイン」 できるもの。いつも使っている調味料も改めて味や香りを感じることで、新しいアイデアや発想が生まれるかも知れません。 日頃使っているものをちょっと視点を変えてみたいというお客様のために、これからも魅力的なレシピをご提案していきたいと 思っています。

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